恋のシンドローム



「珀斗のこと、よろしくね」


俺が抱えていたまだ1歳になったばかりの弟の頭を撫でる母さん。


経済的な問題で、今の母さんに俺と珀斗を育てることは難しいってなって父さんに育てられる事になった。



別に母さんっ子って訳じゃなかったから、特に何とも思わなかった。



何よりもう会えなくなる訳じゃない、そう思ってたから。


___中学2年の夏。


「侑李」


「何?」


「母さんが、亡くなった」


外は蒸し暑く、蝉の声が飛び交う真夏日に、俺は言葉を失った。