チャイムが鳴って、3時間目の授業が終わる。
間に合わなかった分の板書を急いで終わらせて一息つくと、後ろから莉央がゆるりと私に抱きついた。
「つっかれたぁー。化学からの数学とか、月曜から最悪の並びだよねぇ。」
「まぁ眠くなるよね。公式ばっかりで。」
「ねー。」
莉央の顔を見ようと首を後ろへ捻ると、窓際のガラスの一輪挿しが目に入る。
名前も知らない黄色い花が入っているにも関わらず、水がもう枯れている。
「莉央、離れて?ちょっと花瓶に水入れてくる。」
莉央がきょとんとして離れたのと同時に立ち上がり、一輪挿しの花瓶を取りに行く。
「優里の仕事じゃないのに真面目!」
「気付いちゃったからね。」
ちょっと行ってくる、と莉央を残して教室を出た。



