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――屋上手前、踊り場
「葵くんから誘ってくれるなんて思わなかったなぁ。」
後ろ手を組んで上体を傾けながら微笑み、葵くんの顔を覗き込む。
照れてる顰めっ面がふいっとそっぽを向いた。
「今日が水曜日だったから。」
「なのに昼休みなかったもんね?」
「……そう。」
口を窄めて消え入りそうな声で頷く、強がる葵くんがいじらしい。
「休み中、私に会えなくて寂しかった?」
ドッと葵くんの心臓が跳ねて、細くなっていた目が大きく見開く。
返答に困るようにまごつく唇からスー、と息が漏れた。
(感情分かりやすすぎ。)
返事を待ったらアウトか、とぱっと背を向けて葵くんを解放する。
葵くんがクズ城葵になるまで付き合うつもりではあるけど、
バグった距離を見誤って、“私に恋した”って勘違いしたら可哀想だもんね。



