「これは、この図形の表面積を聞いてるわけだから……」 視線は桐谷くんのノート。 足を斜め前に伸ばして、葵くんの爪先をトントンと叩く。 葵くんがびく、としてこっちを見たのが気配で分かった。 「そしたら、ここの数字がわかるから、あとは公式に当てはめて……」 でも表面上は何も言わない。 それでもちゃんと意図を汲んで、莉央の方を向いて相槌を打ち始めた。