「葵くんが目指すとこは女の子にモテること。でしょ?」
「ぐ……、まあ、そう……です……。」
すぐ狼狽えて目が泳ぐ。
せっかくキメたのにカッコつかないとこが葵くん。
手の力が弱まった隙に、逆に手を握り返して引き下げる。
更にもう片手でその手を包み込んでしまえば、もう私の完全勝利だ。
くん、と葵くんの喉仏が震える。
ドキドキしてるの丸わかり。
「遊ばれちゃだめでしょ?葵くんは、遊ぶ側。」
ね?と首を傾げると、弱った顔して頷いた。
葵くんはポーカーフェイスができない。
そして引くほどピュアで純情。
だから葵くんは、物理的距離と心の距離を混同してることに気づけない。
(なかなか厄介。私が手綱を取らないと。)
“これはお遊び”。
心にぴーっと、しっかり規制線。
引っ張られたら、共倒れ。
ピュアで可愛い葵くん。
イージーかと思ったらベリーハードな男だった。



