純情*ライアー


「この一年頑張って、一緒の大学に行けたらさ。
色んなところでデートしようね。」


顔が緩むのをそのままに、照れた顔を覗き込む。


「……うん。それだけを楽しみに今頑張ってるから。俺。」




感情も言葉も、全部正直にくれる人。

だから私も、そうありたい。



「私も頑張る。
葵とずっと一緒にいたいから。」



静かなざわめきの中に消えるくらいの小さな声。

葵にだけまっすぐ届いて、その顔がぼふ、と蒸気した。



「……ん、俺もそうしたい。」




不確定な未来の約束を、迷いなくできる今が愛しい。
ずっとずっと、この人を大切にしたいと思った。

SS/その後の2人【完】