純情*ライアー


◇◆◇


「マジかよ、ホントに噂通りだったの?」


電車から降りて家に向かう帰り道、俺の話を聞いた爽が衝撃を受けた顔をした。



「多分マジ。……付き合ってる風には見えなかったし。」



浮かない顔をしてる俺を見て、何かを察した爽が神妙な顔で俺を凝視する。


それからパッと前を向いて、なんでもない顔をした。



「ま、事故る前に現実知れてよかったんじゃない?」



「んー……うん。」



ぼやっと曖昧な頷きに“大丈夫か”と爽の眉間が険しくなる。




大丈夫だって。もう振られたみたいなもんなんだし。