純情*ライアー


朝一発目の汗だくの体育の授業終わりと、人が行き交う教室までの廊下。


「葛城くんお疲れ!
さっき見てたよ、足めっちゃ速いねっ」


もう着替え終わって教室から出てきたクラスメイトの女子数人が、俺達を見つけて楽しそうに駆け寄ってくる。



「あー、うん。運動割と得意だから……」



無駄にキラキラ熱い眼差し。
急激に見える距離の詰め方。



……正直、女子と話すのは苦手。



だからすい、と視線を逸らす。



「俺の方が速かったでしょ。見てなかったの?最悪ー。」



隣の爽が、体操服が捲れ上がる程豪快にその裾をバタつかせながらおどける。


「うわっもうやめてよ、爽!」


言いながら嬉しそうに女子の注目が爽に移る。

盛り上がって笑う輪の中で、ついていけないと顔を背けた。