純情*ライアー


◆◇◆

「お、来たね。」


トボトボした足音を聞き、ぽんと凭れていた壁から離れてミルクティー色の頭を見下ろす。

ふっと微笑みかけると、アンニュイ顔が弱気に歪んだ。


“見捨てられた”

そんな恨みがましさを感じる目。
葛城くんの目は口ほどに物を言うらしい。


「さ、じゃあはじめよっか。」


葛城くんを壁側にご案内して、後ろ手を組んで向かいに立つ。

ふわりと笑いかけて見せると、葛城くんがごくりと唾を飲んだ。


「……あの、“練習”って一体どういう……?」

「決まってるでしょ?経験するの。いろいろね。」