――そして、迎えた春休み。
ガタンゴトンとのどかかな電車の音を聞きながら、莉央と並んで揺られている。
窓の外には、穏やかな青さの春の海。
手元のスマホには、スタンプだらけの葵くんとのトーク画面。
“楽しんで”
の葵くんの一言でやりとりが終わっている。
「今日、桐谷くん達も遊び行ってるみたいだよね。」
自分のスマホを眺めながら、莉央が明るく言った。
「女の子もいる仲良しグループで遊んでるんだって。
私のお誘いは断ったくせに。」
むぅ、と可愛く頬を膨らます。
知らないうちにどんどん攻めに行ってて、もはや尊敬してしまう。



