純情*ライアー


「もうすぐ2年生も終わりかぁ。
クラス替え怖いなぁ、優里と離れたらどうしよーっ」


キュッと抱き付く莉央の背中をよしよしとさする。



――そうだね、私も一緒がいいな。



〜♪


言う前に、莉央のスマホがポロンと鳴る。


パッと未練もなく莉央が離れて、取り出したスマホを見て目を輝かせた。



「桐谷くんからだっ♡」



いつの間にか連絡先を交換していたらしい。

気づいたら、数日開けて返ってくる桐谷くんからの返信にはしゃぐ莉央が日常になっていた。



「何回も言うけど、桐谷くんだけは気をつけた方が……」

「だーいじょうぶ!私は押すけど進むのは慎重にするもん。」



意外な発言に呆気。


恋に盲目な猪突猛進タイプかと思ってたら、案外冷静なタイプなの?


むふん、と得意げな笑顔からは想像もできなかった。


親友ですら、まだまだ知らない顔があるのね。



「それよりっ、春休みどうしよー?
来年からは受験生だし、ちょっと遠出したいよね!」

「いいね、日帰りで良さそうなとこあるかな?
海とか見たいかも。」

「海いい!あ、でも寒いかなぁ?」

「見るだけなら大丈夫でしょ。」



スマホで予定を詰めていく。


“とりあえず”としたいことを全部盛り込んでいく時間がとても楽しかった。