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やってきたのはペット用品を扱う大型のペットショップ。
犬のおもちゃのコーナーで、立ち止まって吟味する。
「しろまるのおもちゃ?」
「そう。お気に入りのやつがボロボロになってきちゃったの。」
しろまるとは、私が飼ってる犬の名前。
白い豆柴だから、“しろまる”。
「だから新しいの買ってあげなきゃな、
――って言うのは建前で。私のこと、いろいろ知ってもらおうかなと思って。」
隣で葵くんの胸が跳ねた気がする。
葵くんが照れを隠して俯いた。
しろまるのお気に入りはボール型のおもちゃ。
だから同じようなのをいくつか手に取ってみる。
「家で何してるとか、好きなものとか、何にも知らないじゃない?
だから教えてよ、葛城くんのことも。」
つられて恥ずかしくなってきて、首を傾げて笑いかける。
葵くんの眉間のシワが深くなって、ムっと口がへの字になった。
「……ずるいよそれ。
葉澄さん、減点1だからね。」
「その制度はなくなりました。
加点も減点もありませんー。」
触れない今が1番近い。
結局、二者択一を葵くんに決めてもらって、青と白のツートンカラーのボールを買った。



