離れるのを拒否するみたいにキツく握られていた手が、ゆっくりと緩んでいく。 顔はまだ不服そうだけど、可愛さを感じられるくらいになった。 「何でもない時も話しかけにいくよ?」 「うん、いいよ。」 「用もなく連絡もするし、遊びにも誘うから。」 「どーぞ。」 「他の男とは……、いや、何でもないです。」 「ふふ、……私も話しかけにいくね。」 するりとどちらからともなく手を離して、照れたみたいに笑い合う。 こうして私達は、練習相手でも偽装恋人でもない、 普通の同級生になった。