葵くんが、判決を待つようにキツく目を閉じる。
その顔にどれほど傷を負わせていたのかを突きつけられてしまって、胸が苦しくなった。
「……ごめんなさい。
私、ずっと葵くんを傷付けてたね。」
不用意に触れて、揶揄って。
葵くんの感情を“誤認”だって決めつけた。
「違……っ!優里さんは何も悪くなくて!
ただ、俺が……、俺が、側にいたかっただけで……!」
泣き出しそうな必死な顔。ギュッと強まる手の力。
葵くんが私と向き合う時は、いつでも一生懸命だ。
「葵くん、ありがとうね。」
だから私も、本当は最初からちゃんと大切にしなくちゃいけなかった。
「葵くんが嘘つきだったおかげで私、葵くんをちゃんと知ることができた。」
ぐずぐずな目をした葵くんが、きょとんとした顔になる。
矛盾してるかな。
でも、最初から正直に向き合われたら、私きっと逃げ出してた。



