純情*ライアー


◆◇◆

放課後、初めて私から葵くんの教室を訪れた。


約束の曜日ではないのに私が現れたのを見つけて葵くんは驚いて、それからいやに緊張した顔になる。



(……捨て犬の顔。)


そんな風に、今まで軽く思い過ぎてたね。



「優里さ、……優里、どうしたの?」




不安そうな葵くんが、私の前にやってくる。


その様子を見ていた桐谷くんに一瞬だけ目配せしてから、真っ直ぐ葵くんと向き合った。



「葵くんに聞きたいことがあるの。」



揺らぐ目を、捉えるようにちゃんと見つめる。



「今から少し時間くれる?」



クズ城葵の仮面なんて被る余裕もない葵くんは、迷って、それから観念したように頷いた。