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いつもは別れる駅で、今日は同じ方面の電車に乗ってテキトーなところで降りる。
駅の裏手に寂れた小さな公園を見つけて、そこのベンチに並んで座った。
人目のあるところは避けた。
冷静に話し切る自信がなかったから。
ベンチに置いたお互いの手が、触れそうで触れない位置で止まる。
緊張を緩めるように小さく息を吸って、話し始めた。
「あの人はね、中2の時に半年くらい付き合ってた人なの。」
具体的なワードに葵くんは僅かに顔を歪める。
正直だな、と内心苦笑しつつそれでも話を続けた。
「初恋だったし、憧れの人だったからね。
すごくのめり込んじゃって。
その時は経験なんて何にもなかったから、全部あの人のペースに委ねてたの。」
“好きだよ”って、甘い言葉に流されて。
「それでね?全部許した後で、偶然聞いちゃったの。
先輩と、その友達の会話。」



