「あ……遊ぶのは楽しそうだと思ったことはあるけど。
好みとはちょっと違うかな。」
胸がずっとざわざわして、落ち着かなさに不自然に目を逸らす。
ポメラニアンがぴょんと膝から飛び降りて、どこかへ行ってしまった。
「優里、来て来て!桐谷くん、わんこ達にまでモテモテなんだよ!」
パークの奥で桐谷くんと一緒に犬に囲まれた莉央が、タイミングよく手招きする。
「あー、うん。今行く。」
だから躊躇いなく立ち上がって、莉央のところに行くことにした。
葵くんの不安そうな目が、私の背中をじっと見ている。
その感情が胸に刺さるのを、私は見て見ぬフリをした。



