「なんで……え?いつから……」
瞬間、葵くんの顔がぶわっと赤らんで、目も忙しく泳ぎ出す。
――本気じゃ、ないんだよね?
葵くんの不慣れさは、ちょっと紛らわしい。
そのくせ、意外に嘘をつくのが上手だから。
どれが本当で、どれが嘘かわからない。
だから私は葵くんが、私に向かって言ったことだけを信じるよ。
「……“そんなの葵じゃない”の辺りから。」
――さっきの言葉はあの子を納得させるための嘘。
聞かなかったことにして、私も葵くんの目を見て嘘をつく。
「そ、…っか。」
葵くんがあからさまにホッとした顔をする。
“本心だった”と白状してるみたいに見えたけど、
言葉じゃないから目を背けた。



