純情*ライアー


話の内容になんとなく察しがついて、その場でピタリと足を止めた。



「好きだから。」



キッパリとした葵くんの声。


嘘だとわかってるのに、胸がキュッと反応した。



――というか、どうしよ。
出るタイミングを見失った。



「いつから!?今まで関わりなんて何も……!」


感情的に迫ったのか。
ガタン、と机が動く音がする。



愛梨さんの声も一際大きくなって、どんどん出て行き辛くなる。


そっとその場を離れる選択肢もあったのに。


ドアの横の壁に背を凭れさせて、2人の話に聞き耳を立ててしまった。