純情*ライアー


あー、もう莉央になんて言おう。

クズ城葵は激ピュア男子でしたって言って夢壊しても、笑ってくれるかしら?



葛城くんに対する興味が完全に失せて、階段を降りてさっさとお暇しようとする。



一段降りたところで、


「待って!」


――呼び止められた。



げんなりして振り返ると、子犬みたいな縋った目をした葛城くんが立ち上がってこっちを見てる。


……ぐ。情けなくても顔だけは極上。
可愛いとか思ってしまった。


「また話聞いてくれる!?」


――あ、しまった。懐かれた。


キラキラと華やぐ葛城くんの顔に、面倒レーダーが危険を察知。

面倒くさいがうっかり顔に出て眉が寄った。



絶えず放射されるキラキラビーム。
跳ね返すために笑顔を作って――



「お断り♡」



キッパリ言って、さっさと階段を降りきってしまう。

そしたらどっと疲れが出て、つい背筋が歪んでしまった。



――あんなピュア男子、相手してたら身がもたないわ。


恋は遊び。お互い割り切れる相手じゃなきゃ楽しくないもんね。