純情*ライアー


「ふーん、面白半分じゃないってワケ。」

「そんな気持ちで付き合ったりしないって。」


私を疑う桐谷くんの目が、すい、とようやく前を向く。


その反対側で、葵くんが密かに柔く唇を噛んでいたのには気付かない。



「ならいいけど。
あ、飽きたら俺のとこ来ていーよ?」


安心したように息を吐いた側から、桐谷くんはにやりと微笑む。



「行かないよー、葵くん泣いちゃうもん。」

「な、泣かないから!」


ギャン、と情けない表情になった葵くんを“こらこら”と目で嗜める。



幼馴染の関門は、どうやら突破できたみたいだ。