純情*ライアー



「まぁ、クズ男は不本意だったとして……
女の子が寄ってきたならよかったじゃない。
目的達成。モテモテ人生まっしぐら。ね?」


なーんでフォローしちゃってるのか。
こんな男、見たことないから調子狂う。



「えっ……あぁ、うん。確かに……!
確かにそうなんだけど、えぇっと……」



ん?何この動揺。


わかりやすく葛城くんの身振りがあたふたと大きくなって、訝しげに首を傾げる。


その間にも、葛城くんは「えー」とか「あー」を繰り返す。


「あっそうだ!そう、俺、こんなんだから!
いざ女子とアレコレ……ってなっても、その、緊張してダメだしなって!」


なにその“今閃きました!”みたいな「あっそうだ」。

怪しい。怪し過ぎる。


でも追求はしない。
なんかめんどくさそうだから。


葛城くんは目をぐるぐるさせながら、追求を逃れられてあからさまにホッとしている。

それを横目に見ながら、やれやれと溜め息をひとつ。



「そうですか。それは本末転倒ですね。ご愁傷様でした。」


毒気を抜かれちゃった。

これ以上話してると自分の刃も鈍る気がして、立ち上がってスカートについた埃を払う。