「や、それじゃ、もう一緒にいる意味が……」
ない。
葵くんを女慣れしたクズ城葵にするために結んだ関係だもの。
呆然としたまま首を横に振りかけたのを、葵くんがそっと私の手を取って制する。
緊張した空気に呑まれて、また胸がドクンと跳ねた。
「それ、一旦忘れて。
……今から吐くのは、優里さんの名誉を守るための嘘だから。」
僅かにずっと揺れていた目が、すっと落ち着いて静かに私のことを捕える。
色気を放つ様にもったいぶって開く唇も、“葵くん”じゃなかった。
「俺と付き合って。優里。」
真に迫った、本気になったクズ城葵の言葉。



