純情*ライアー


「あ……体育祭終わっちゃった。
ごめんね葵くん。最後まで参加したかったよね。」


まして応援幹部だし。

体育祭までかなり頑張ってきたんじゃないの?



「そんなのどうでもいいよ。
……それより、優里さんが無事だったかの方が大事で……」



赤い顔。真っ直ぐな目。

ほんと、お人好しだね、葵くん。



「心配性。自分を後回しにしてると損するよ?
……でもありがとね。」


しょうがないなとふにゃりと笑えば、葵くんが照れたみたいな顔になる。



体育祭という賑やかなお祭りで、ここだけ切り取られた場所みたい。


そんな気分になりながら、先生が戻ってくるまでの時間を2人きりで過ごした。