純情*ライアー


桐谷くんは大荷物。足で器用にドアを開けたらしい。



一歩踏み出したら、その反動でバサっと抱えていた資料が何冊か桐谷くんの腕から滑り落ちた。



「片付ければいいの?これ。」


足元にしゃがみ込んで落ちたものを拾い上げる。



桐谷くんは下目に私のことを意外そうに見下ろして、
「あぁ、うん。」と反射的に頷いた。



その流れで、桐谷くんが持ってきたものを片付けるのを手伝う。


物の定位置を探さないといけないから、なんとなく無言の時間が続いた。



「よく会うよね。職員室とか、こういうところで。」


何冊目かの資料を片付けるタイミングで本棚の前に並んでしまって、とりあえず話しかけてみる。




前回だけの一件ではない。

実は桐谷くんと私は、去年から行動範囲がよく似てる。