純情*ライアー


◆◇◆

次の日の昼休み。


私は社会科資料室で先生に頼まれた教材の探し物をしていた。


ちゃんと降りていないブラインドから差し込む日差しが、空気中に舞う大量の塵を可視化する。


古い紙と埃の匂いは、なんとなく落ち着く気がして嫌いじゃない。



(あとは、あの資料をとれば……届かないか。)



背の高い棚の1番上の段に、横着して手を伸ばす。


当たり前に届かなくて、仕方ないと脚立を探すことにした。



――ガラッと雑に古いドアが開く音がして、驚いて振り返る。



「あ。」



入ってきた桐谷くんと、声が重なった。