毎度お馴染みの水曜日の昼休み。
屋上前の踊り場はいつもは静かだけど、体育祭が近づく今日は違う。
階下からポップなダンスミュージックと、楽しそうな男女のグループが笑い合う声が聞こえてくる。
私と葵くんはいつものようにドア手前の段差に並んで腰掛けて、それを遠くに聞いていた。
「葵くんは体育祭の練習行かなくていいの?応援幹部なんでしょ?」
クラスの女子が騒いでいたから知っている。
葵くんはじっとこっちを見た後、階段下に視線を移して口を開いた。
「いーの。あっちの練習は毎日だけど、こっちは週1でしょ?
……それに俺、運動神経だけはいいから。ちょっとサボっても平気なの。」
「ふーん、そっか。」
運動できるってさらっと言えるのは羨ましい。
体育祭でも大活躍して、さらにモテちゃうんだろうな。



