練習のための遊びのキスなんて、特に意味もないただの行為。
クズ城葵を作るために、最終的にもっと先までしようとしてたのに。
気まずくて見張ったままの目を、葵くんに戻せない。
葵くんはそんな私を唖然として見下ろして、それからかける言葉を迷うように視線を彷徨わせた。
「……顔逸らしたから、減点5だね。優里さん。」
「――へ?」
驚いて顔を上げると、葵くんが微笑んでいる。
口元の弧がぎこちなくて、頑張っているのが伝わってきた。
「それ、私にも適用されるの?」
ぽかんとして、随分間抜けなことを聞いてしまった。
「されるでしょ、2人でやってる練習だよ?」
自信なさげに囁く声色が甘い。



