河川沿いの桜並木。
その横に続く長い遊歩道を高校生が友達と自転車に乗って笑顔を残して走り去っていく。
小学生がピカピカのランドセルを背負って友達と手を繋ぎながら歩いていく。
その中に中学生の私もいて大好きなお友達とたくさん遊んで勉強も一生懸命頑張って素敵な男の子と素敵な恋をする。
…病室の窓から見えるいつものキラキラしている景色を眺めながらそんな妄想をして今日も時間が過ぎていく。
如月優花、14歳。中学2年生。9歳で心臓病になってからほとんどの時間をこの病院で過ごした。
代わり映えのない毎日に少しだけ寂しさを感じながらも一生懸命生きてる普通の女の子。
学校に行ってお友達と青春して素敵な恋をすることが小さい頃からの私の大きな夢。
「優花ちゃんっ!おはようございま〜す!今日は体の調子どーですかー?」
いつもの朝の健康観察のために私の主治医である元気な星川咲代先生がカーテンを開けて入ってきた。
「変わりなく大丈夫です…!最近、体の調子がとても良くて…!」
「そうだね!特に検査も変わった様子がないし、もう少ししたら看護師さんと中庭とか遊歩道とかにお散歩に行ってみてもいいかもしれないねっ。」
「はいっ…!ありがとうございます…!」
もろもろ問診が終わって少し先生とお話する。
「そういえば、今日は優花ちゃんの隣のベットに男の子が違う病室から移動してくるのよ。確か優花ちゃんと同い年の子だったかな?」
同い年…!
私は小学校も中学校に入学してからも学校にあまり通えなかったから男の子とあまり接したことがない。友達も数えるぐらいしかいなかったから…。
「元々入院してた子なんだけど、病室を移動しないといけなくなって…。良かったら同い年だと思うし仲良くしてあげてねっ!」
「も、もちろんです…!」
相手の男の子も仲良くしてくれるかな…?
新しいお隣さんに不安と楽しみな気持ちを抱えて病室を出ていく先生に静かに手を振った。
♡
お昼ご飯を食べ終わっておばあちゃんが買ってくれた恋愛小説を読んでいると隣のベットのカーテンが開かれた音がした。
えっと...もしかして先生が朝言ってた…。
「ここが今日から樹くんの病室ね!」
樹…くん?男の子の名前…?
本当はいけない気がしたけれど少しだけカーテンを開けてその隙間から向こうの様子を覗いた。
「隣は樹くんと同い年の女の子なの!ちょっと待っててね。」
そんな先生の声と足音が聞こえて急いでベットの上に逆戻りする。
「優花ちゃーん。失礼します!」
「は、はいっ…!」
あ、危なかった…。
「お隣の男の子来たからちょっと紹介させてね。」
そう言うと先生はベットとベットの間にあるカーテンを全部開けて男の子の方を見た。
「じゃあ樹くん、自己紹介してもらってもいい?」
「あ、はい!初めまして!海原樹です!14歳!
良かったら仲良くしてね…!」
海原樹くん…すごくいい名前…!
優しそうな男の子だし…仲良くできそう…!
「じゃあ優花ちゃんも!」
「はいっ…!えっと、初めまして…!如月優花と
言います…!14歳です…!よろしくお願いします…!」
「よろしくね!」
そう言って笑顔で差し出された白い手を私も笑顔で握り返す。
笑顔が眩しくて優しそうなお隣さんにさっきまでの不安はどこかへ飛んで行って楽しくなりそうな毎日が頭の中に浮かんだ。
その横に続く長い遊歩道を高校生が友達と自転車に乗って笑顔を残して走り去っていく。
小学生がピカピカのランドセルを背負って友達と手を繋ぎながら歩いていく。
その中に中学生の私もいて大好きなお友達とたくさん遊んで勉強も一生懸命頑張って素敵な男の子と素敵な恋をする。
…病室の窓から見えるいつものキラキラしている景色を眺めながらそんな妄想をして今日も時間が過ぎていく。
如月優花、14歳。中学2年生。9歳で心臓病になってからほとんどの時間をこの病院で過ごした。
代わり映えのない毎日に少しだけ寂しさを感じながらも一生懸命生きてる普通の女の子。
学校に行ってお友達と青春して素敵な恋をすることが小さい頃からの私の大きな夢。
「優花ちゃんっ!おはようございま〜す!今日は体の調子どーですかー?」
いつもの朝の健康観察のために私の主治医である元気な星川咲代先生がカーテンを開けて入ってきた。
「変わりなく大丈夫です…!最近、体の調子がとても良くて…!」
「そうだね!特に検査も変わった様子がないし、もう少ししたら看護師さんと中庭とか遊歩道とかにお散歩に行ってみてもいいかもしれないねっ。」
「はいっ…!ありがとうございます…!」
もろもろ問診が終わって少し先生とお話する。
「そういえば、今日は優花ちゃんの隣のベットに男の子が違う病室から移動してくるのよ。確か優花ちゃんと同い年の子だったかな?」
同い年…!
私は小学校も中学校に入学してからも学校にあまり通えなかったから男の子とあまり接したことがない。友達も数えるぐらいしかいなかったから…。
「元々入院してた子なんだけど、病室を移動しないといけなくなって…。良かったら同い年だと思うし仲良くしてあげてねっ!」
「も、もちろんです…!」
相手の男の子も仲良くしてくれるかな…?
新しいお隣さんに不安と楽しみな気持ちを抱えて病室を出ていく先生に静かに手を振った。
♡
お昼ご飯を食べ終わっておばあちゃんが買ってくれた恋愛小説を読んでいると隣のベットのカーテンが開かれた音がした。
えっと...もしかして先生が朝言ってた…。
「ここが今日から樹くんの病室ね!」
樹…くん?男の子の名前…?
本当はいけない気がしたけれど少しだけカーテンを開けてその隙間から向こうの様子を覗いた。
「隣は樹くんと同い年の女の子なの!ちょっと待っててね。」
そんな先生の声と足音が聞こえて急いでベットの上に逆戻りする。
「優花ちゃーん。失礼します!」
「は、はいっ…!」
あ、危なかった…。
「お隣の男の子来たからちょっと紹介させてね。」
そう言うと先生はベットとベットの間にあるカーテンを全部開けて男の子の方を見た。
「じゃあ樹くん、自己紹介してもらってもいい?」
「あ、はい!初めまして!海原樹です!14歳!
良かったら仲良くしてね…!」
海原樹くん…すごくいい名前…!
優しそうな男の子だし…仲良くできそう…!
「じゃあ優花ちゃんも!」
「はいっ…!えっと、初めまして…!如月優花と
言います…!14歳です…!よろしくお願いします…!」
「よろしくね!」
そう言って笑顔で差し出された白い手を私も笑顔で握り返す。
笑顔が眩しくて優しそうなお隣さんにさっきまでの不安はどこかへ飛んで行って楽しくなりそうな毎日が頭の中に浮かんだ。

