だからアナタに殺されたい。




「だ、出して…っ。お願い…。ここから、わたしを…!」



最後の力を振り絞って立ち上がり、扉の方へとおぼつかない足で向かう。
だが、それはジャランッという冷たい鉄の音と共に止められた。
私の足にある鎖が、私の自由を奪っていたのだ。



「ローゼルに…ローゼルに会わせて…!」



彼の血を吸いたい。
口いっぱいに含んで、喉の奥へ流し込みたい。

進めないとわかっていても、この足を止めることができない。
そんな私の肩を職員は力強く後ろへと引いた。



「エレノアさん!落ち着いて!その衝動を抑えて!」



必死に叫ぶ職員の声が遠くで聞こえる気がする。

わかってる。
私だって、こんな欲望抑えたい。
今、彼に会ってしまえば、私は彼を殺すから。

私はバケモノなんかじゃないと、自分を信じたかった。



「…」



どうしようもない衝動に、涙が溢れる。

ーーー次の瞬間。