「マックス、痛みは…」
傷の消毒を終え、マックスの様子を伺うように顔を上げる。
するとマックスはどこか面白くなさそうな顔をして、第一騎士団の騎士たちを見つめていた。
「マックス?」
明らかに彼らに不快感を覚えている様子のマックスに、思わず声をかける。
そんな私にマックスは慌てて「あ!すみません!」と反応した。
「…エレノアさんはローゼルと仲がいいですよね」
それから声をひそめて、おずおずとそう聞いてきた。
私とローゼルはおそらく仲がいい部類に入る。
ローゼルの表情は希薄で、言葉数は少なく、誰とでも一定の距離を取りたがるが、私にはほんのわずかに違う気がする。
無表情だが、たまに柔らかい表情を見せるし、言葉数は少ないままだが、会話も成立する。
話しかけられることもほんの少しならあるし、稀に距離を縮めても離れない。
これが仲がいいのかと聞かれると、一般的にはどうなのだろうと首を捻るが、ローゼルにならきっとそうだと頷けた。
以上のことから私は曖昧に微笑みながら、「まあ、うん。そうね」とマックスに応えていた。



