「会いたいわ…」
私からポツリと切実な願いが漏れる。
無表情だが、私にだけ向ける柔らかな表情で、いつものように愛を囁いて欲しい。
何十年も変わらず、宝石のような輝きを放つアメジストの瞳で、まっすぐと私を射抜いて欲しい。
たくさんあった日記もついに終わりを迎える。
寂しい気持ちを抱きながらも、私はゆっくりと最後のページをめくった。
するとそこには綺麗な白い便箋があり、〝エレノアへ〟と見慣れた文字で書かれていた。
ローゼルからの手紙だ。
震える指で、ゆっくりと丁寧に便箋から手紙を取り出す。
それから私はじっくりとそれを読み始めた。
どれほど私を愛していたか、感謝を抱いていたか、そんな内容の言葉がローゼルらしいもので淡々とだが、丁寧に並べられている。
ローゼルからの最期の手紙に、私はますますローゼルに会いたくなった。
…待っていてね、ローゼル。
生前整理が終わったら、私も逝くから。
そう思っていたのに。



