【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

「何?」

「いつ出すつもりなんですか?」

「今日だけど」

「もうこんな時間ですよ」

「夜間でも受け付けてるんでしょ」

そんなこと覚えている自分に腹が立つ。

「そうなんですね。知らなかったです。でも俺七海さんのご両親に何も言ってないですよ」

「大丈夫大丈夫。どうせ三十路だし」

(待って、勇凛くんの親のことは!?)

「店長、書いてください」

私は店長を呼び出している。

「え、俺が書くの?」

「はい。ダメですか?」

「うーん。めでたいことだからね……うちの店で結婚した客がいるってのは、いいね」

(待って、そんな赤の他人に書いてもらうとか!店長断ってよ!)

奥から初老の女性が出てきた。

「どうしたんですか?」

「この二人結婚するんだってよ」

「まあ、おめでとう」

「あ、ここに書いてくれます?」

「え?私が?」

「はい、二人書かないといけないんです」

「私たちでいいの?」

「はい」

その女性も書いた。

「じゃあ持って行きます」

私は店を出ようとしている。

「七海さん待ってください!お金払ってないですよ!」

「あの子酔ってるの?シラフだと思ってたわ」

勇凛くんはお金を払っている。

「お幸せに!」

二人に言われた。

それから私たちは夜道を歩いている。

「七海さん、本当にこれでいいんですか?」

「うん」

「……わかりました。」

暫く歩いた先にある役所。

その前に立つ。

「七海さん」

「うん?」

振り向くと、勇凛くんが真剣な表情をしている。

「俺、頑張ります」

「うん」

バカすぎる自分。

真剣な勇凛くん。

───目が覚めた。

「責任……とらなきゃ」

私は覚悟を決めた。