社畜女の愛され白書〜三十路の社畜OLは出会った翌日に八才年下男子と結婚しました〜

「結婚しました」

「おめでとう!」

勇凛くんはピンクのピンを立てる。

「これは七海さん」

勇凛くんはサラッと言う。

顔が熱くなる。

私が回す。

「一回休み……」

勇凛くんと私の距離は開くばかりだった。

勇凛くんが次に止まったマス。

「家を買います」

勇凛くんは一軒家を選んだ。

「こういうところで七海さんと暮らしたいです」

暮らす──

そんなことを考える余裕は今の私にはない。
この現実もまだ受け止められてない。

次に私がコマを進める。

「駐車違反で罰金……」

運の悪さに打ちひしがれていた。

勇凛くんの番。

「子供が産まれました」

「あ、おめでとう」

「双子です」

「じゃあお祝い二万ドル」

勇凛くんに渡した。

「俺、子どもたくさん欲しいです」

穏やかな顔で言う勇凛くん。

人生ゲームで現実をどんどん突きつけられる。

「あの……勇凛くん、私もう三十だからさ。そんなに期待しないで」

子供を産むことまで考えられない!

というか、私たちはこの前出会ったばかりで、まずお互いを知ることからで……。

それにまだ私は明日に賭けている。

勇凛くんに話そう。

「勇凛くん」

「はい」

「ちょっと考えない?」