死にたがりが生きるには

お母さん、梨花、まな、みんな、今までほんとにありがとう。
私が今日まで生きてこられたのはみんなのおかげだよ。
ほんとにありがとう。またね。
またどこかで会えたらいいな。


そう心の中でみんなに話しかけながら、
ガチャッ
私の身長の倍くらいの高さの金属フェンスに足をかける。

「みんな今まで、ほんとにありがとね。」

そうお別れを告げ、心の準備も出来た。
今、飛び降りようと思ったその瞬間━━━

「みなみ!待て!」

ハッとして後ろを振り返ると息を切らして立つ陸の姿があった。

動揺しすぎて固まっていると、後ろから腕を引っ張られ、フェンスから降ろされた。

「みなみ、待てよ。まだ、お前はやり残したことがあるだろ?今ここで全てを終わらせていいのかよ!」


━━━━━━━━━━━━

バタンッ

そう大きな音を立てて本を閉じる。

バカバカしい。
心からそう思う。

本人が死にたがってるんだから死なせろよ。

自分にとってはいいことをした気分でウキウキかもしれないけど、そんなのただの自己満。
止められた方からしたらマジで邪魔。
もっと人のこと考えろよ。

ほんとにそう。

今死んでもいいのか、なんて綺麗事、死にたいって思ったことがないから言えるんだよ。

「はぁ。気分悪。」

お腹すいたし何かご飯でも買いに行くか。