僕はそんなに耳が良いほうではない。
別に普通に聞こえるけども、どこから鳴っているかというような察知する能力が多分低いんだと思う。
とは言え、家族の車に乗っていても、お父さんやお母さんが「どこから、どっちから救急車鳴ってる?」とか言ったりしているので、大体の人も音が鳴っている方向は察すのは苦手なのかもしれない。
最近、僕の部屋のどこかから、誰か女性の声が聞こえてくる。
すすり泣く声のような、あからさまにオバケみたいな感じじゃなくて、生活音というか、まるでこの部屋にもう一人誰かがいるような声。
何か普通に「今日は疲れたぁ」とかも聞こえるみたいな、一体何なんだろうか、幻聴だったら怖過ぎるけども。
そんなことを親戚のお兄ちゃんに相談すると『俺、電波に詳しいから調べてやるよ。もしかしたら電波障害の可能性があるから』という返信が来た。
僕としては既に慣れてしまったし、電波障害と聞いた時点で”霊的なモノじゃないんだ”と思ったので、お盆の時に来て調べてもらうで良かったんだけども、わざわざ親戚のお兄ちゃんはお盆前の七月にやって来てくれた。
「じゃあ調べますかっ」
そう肩を回して、持って来た機材を部屋のありとあらゆる空間に近付けて、何か電波の様子を調べている様子。
するとお兄ちゃんは不可解そうな顔でこう言った。
「マコト、オマエ記憶喪失とかなっていないか?」
急に変なことを聞いてきたので、心臓が嫌な脈拍をしつつも、
「そんなことないよ、急にどうしたの?」
「オマエが調べてくれって言ったんだよな」
「そうだよ、僕が調べてほしいってお兄ちゃんに連絡したんだ。こういう何かよく分からないことに詳しいじゃない」
お兄ちゃんは悩むように唸ってから、意を決したような表情をし、こう言った。
「マコト、盗聴器あるぞ」
僕は目を見開いた。
「まさか盗聴されているなんて!」
と、つい声が出てしまった僕に親戚のお兄ちゃんは、
「違う。マコト、オマエが盗聴している側だ」
「……えっ?」
どうやら話によると、僕が誰かの家を盗聴していて、盗聴器の聴く側の機械がいつの間にか設置されていたらしい。
その後、専門家も呼んで盗聴していた家を見つけ出すと、同級生の家で、専門家やお兄ちゃんが尋問すると、
「私の音を聞いてほしかった」
という答えが返ってきた。
別に普通に聞こえるけども、どこから鳴っているかというような察知する能力が多分低いんだと思う。
とは言え、家族の車に乗っていても、お父さんやお母さんが「どこから、どっちから救急車鳴ってる?」とか言ったりしているので、大体の人も音が鳴っている方向は察すのは苦手なのかもしれない。
最近、僕の部屋のどこかから、誰か女性の声が聞こえてくる。
すすり泣く声のような、あからさまにオバケみたいな感じじゃなくて、生活音というか、まるでこの部屋にもう一人誰かがいるような声。
何か普通に「今日は疲れたぁ」とかも聞こえるみたいな、一体何なんだろうか、幻聴だったら怖過ぎるけども。
そんなことを親戚のお兄ちゃんに相談すると『俺、電波に詳しいから調べてやるよ。もしかしたら電波障害の可能性があるから』という返信が来た。
僕としては既に慣れてしまったし、電波障害と聞いた時点で”霊的なモノじゃないんだ”と思ったので、お盆の時に来て調べてもらうで良かったんだけども、わざわざ親戚のお兄ちゃんはお盆前の七月にやって来てくれた。
「じゃあ調べますかっ」
そう肩を回して、持って来た機材を部屋のありとあらゆる空間に近付けて、何か電波の様子を調べている様子。
するとお兄ちゃんは不可解そうな顔でこう言った。
「マコト、オマエ記憶喪失とかなっていないか?」
急に変なことを聞いてきたので、心臓が嫌な脈拍をしつつも、
「そんなことないよ、急にどうしたの?」
「オマエが調べてくれって言ったんだよな」
「そうだよ、僕が調べてほしいってお兄ちゃんに連絡したんだ。こういう何かよく分からないことに詳しいじゃない」
お兄ちゃんは悩むように唸ってから、意を決したような表情をし、こう言った。
「マコト、盗聴器あるぞ」
僕は目を見開いた。
「まさか盗聴されているなんて!」
と、つい声が出てしまった僕に親戚のお兄ちゃんは、
「違う。マコト、オマエが盗聴している側だ」
「……えっ?」
どうやら話によると、僕が誰かの家を盗聴していて、盗聴器の聴く側の機械がいつの間にか設置されていたらしい。
その後、専門家も呼んで盗聴していた家を見つけ出すと、同級生の家で、専門家やお兄ちゃんが尋問すると、
「私の音を聞いてほしかった」
という答えが返ってきた。



