鈍感な私は愛されヒロインです!?

 朝の光がカーテンの隙間から差し込み、目覚ましの音で目が覚めた。
「今日も……頑張らなきゃ」
 まだ少し眠い頭でつぶやきながら、制服に着替えて学校へ向かう。

 廊下で月城くんとすれ違う。
「おはよう、桜庭」
 普段通りの挨拶だけど、どこか心が弾む。
 私は少し照れながらも、「おはよう」と返す。

 授業中も、いつも通りの月城くんの横顔を意識してしまう。
 心の中で「……変だな」と思いつつ、手元のノートに目を落とす。

 昼休みには、ちょっとした会話で距離が縮まる。
「桜庭、昼ご飯一緒に食べない?」
 その誘いに、思わず笑顔で「うん」と答えてしまう自分がいた。

 放課後、教室を片付けながら、今日一日の出来事を振り返る。
 胸の奥がざわつくのを感じながら、月城くんがそっと近づいてくる。

「桜庭、ちょっと話しいい?」
 その声に心臓が跳ねる。
「え、なに?」
 思わず小さく返事をする。

「いや……今日、ずっと桜庭のことばかり考えてて」
 月城くんは視線を少し逸らすけど、手をゆっくり伸ばして私の手を取った。
 体が熱くなる。心臓が跳ねる。

「……月城くん……」
 思わず名前を呼ぶと、彼は少し照れた笑みを浮かべ、距離を詰める。

「……ごめん、俺、もう我慢できない」
 その言葉と同時に、軽く唇が触れる。

「……桜庭、好きだ」
 その短い言葉とキスに、心が震える。
 胸の奥がじんわり温かくなる。
 戸惑いもあったけど、自然と受け入れていた自分がいた。

「私も……月城くんが好き」

 離れた後、月城くんは少し照れながら微笑む。
「これからは……ずっと、俺だけを見てくれ」
 その言葉に、私は小さく頷いた。

 まだ少し戸惑うけれど、確かに心の中で、これからの二人を想像していた。

 教室を出ると、夕陽に染まった廊下で手をつなぐ。
 胸はドキドキしているけど、安心感も広がる。

「……ずっと一緒に歩いていこうね」
 そう思いながら、私は月城くんの手をぎゅっと握った。