鈍感な私は愛されヒロインです!?

 前の席では、月城くんが静かに立ち上がって、鞄を肩にかけるところだった。
 私と目が合って、すぐに逸らされる。

「……じゃ」

 それだけ言って、月城くんも教室を出ていく。

 教室には、いつものざわざわだけが残った。

 私は少し首をかしげながら、鞄の紐を持ち直す。

 今日は、なんだかみんな変だ。


 ……いや、気のせいか。