鈍感な私は愛されヒロインです!?

新しい学校、新しいクラス……。
少し不安もあるけど、どこかワクワクしている自分もいる。

「大丈夫、なんとかなるよね」

今回転校してきたのは、家の都合で少し遠くの街に引っ越したからだ。
でも、それだけじゃない。
この学校には「問題児クラス」と呼ばれる特別なクラスがある。
少し変わった生徒ばかりが集まるという、学年で唯一のクラス。

先生から聞いた話では、このクラスは一筋縄ではいかない生徒ばかりで、普通のクラスとは違う。
でも、成績や個性を見て、学校がうまくまとめようとしているらしい。
……つまり、私はこの「問題児クラス」の一員として今日から過ごすことになる。


私は深呼吸して教室の扉を開けた。

教室の中は予想以上に騒がしかった。
黒崎恒星が机を叩きながら怒鳴り、月城玲央は無表情で本を読み、瀬名叶翔はふざけている。

私は思わず小さく息を呑む。
「ここが……特別クラス?」

黒板の前に立ち、自己紹介。
「桜庭ひよりです。今日からよろしくお願いします」

男子たちの視線が一瞬だけ私に集まった。

担任の先生に案内され、席に向かう。

黒崎くんが机を叩きながら、ちらりと私を見ている。

「おい、何ジロジロ見てんだよ」

私は少し肩をすくめて、にこっと笑った。
「え、そんなに見てたかな?ごめんね」

黒崎くんはため息をついて机に肘をつき、座り直した。

隣の月城くんは本を開いたまま、ちらりと私を見て言った。
「……よろしく」

私は軽くうなずいた。
「よろしくね、月城くん」

その隣の瀬名くんは、肩を軽く揺らしてにやりと笑う。
「よろしく〜、新入り」
「うん、よろしく」と私は微笑んだ。

教室は相変わらず騒がしい。
私はそっと席に座り、周りを眺める。
「このクラス、毎日楽しそうだな〜」そう呟いた。