溺愛されるオッドアイ


「奏ちゃんいいよなぁ、足に触れて」
「……奏は新みたいなよこしまな考えはないと思うよ。全くね」
「つか、お姫様よりなんでお前が恥ずかしがってんの?……なあー和真ぁ」
「恥ずかしがってないし!近寄んな!」

いつからのぞき見をしていたのかな……私は全くといって気付かなかった。

「ほら、終わりだ。おりていい」

上履きまでしっかり履かせてもらっちゃって……。

「ねぇ奏くん……貼ったの、すごく高そうな湿布じゃなかった?」
「んなことはいい。だけど治るまでは……」
「分かってる!無理はしません」
「それでいい」

箱を戻しに行く背中をおいかけるため、私はデスクからおりてそっと奏くんの肩にブレザーをかけた。

「貸してくれてありがとう。足も、ありがと」
「ああ」

「……奏ちゃんばっかずりぃ!おれも和椛ちゃんとスキンシップとりたーい!」
「じゃあ和真から」
「え!?むりむりむり!」

静かだった部屋が急に賑やかになった。
……こういう時間が流れても、外に出たら気が休まらないことの方が多いんだろうな。