戸惑いを見せるお母さんに、任せてくれ、という意味で頷けば、申し訳なさそうに頭を下げられた。
これっぽっちも、お母さんが申し訳なさそうにすることないんだけどね。
子供を守らなきゃ、っていうお母さんの気持ちは分かる。
けど、このまま行かせて何かあったら大変だから。
それに周りのようにただ見てるだけになるのも見て見ぬふりをするのも、なんか嫌だ。
だから私は、とん、と女の子の肩を優しく叩いた。
「……頑張ったね。お母さんのところに戻ってて大丈夫だよ。遠回りやだよね。だから、ちょっとだけ待っててもらっていいかな」
知らない人に声かけられ驚いた表情を見せるも、うん!と素直にお母さんのもとへ戻っていく女の子を見てから、私は不良くんに目だけを向けた。
「なんだお前、何見てんだよ」



