溺愛されるオッドアイ


ん?

大半がその場からあまり動いてないであろう地下室内。
その中で、ペタペタとうっすら聞こえてる気がして。

今は片目だから、より目をこらし、耳をすましてその音の正体を探る。
すると、音がはやく近くなった。

これってもしかして──

気付いて両目を見開いた頃には、ひときわ大きな人影が私の前に現れた。
けれどその影が見ているのは私ではなく、

奏くんの方だった──

「……あっぶなー、不意打ちいけたと思ったのに君か」

暗さになれた目を開き、私は奏くんへと腕を振り下ろそうとしていた瀬名の顔面をすれすれの蹴りで止めた。

この暗さでも避ける反射神経には……感心しないわけではない。

「……簡単に奏くんのところにいかせるわけないでしょ」

後ろへのいた瀬名を見て、足を下ろす。