「……ん?和椛、なんか持ってきたの?袋になんか入ってない?」
莉乃は私の雑に置かれたお弁当入れ。
私はほとんどデザートとか別容器に持ってきたりしてないから、どこかもこっとした不自然な形に莉乃は違和感を覚えたんだと思う。
だから私は袋からその正体を取り出して見せた。
「これ、クッキーなんだ」
「うぉ!おっきいクッキーだね。おいしそ……」
食べたい、って気持ちを隠さず顔に出す莉乃につい笑ってしまう。
「っいいよ。そのつもりで持ってきたんだから」
手のひらサイズのクッキー、さすがにひとりで食べるのは、部活に入ってない私には消費する場所がないためきびしい。
部活には本当は入りたいけど、目のことがあるから入れず。
「お弁当食べ終わったら、半分こして食べよ」
「やった!」
クッキーに目を輝かせる莉乃にまた笑い、私も莉乃もお弁当を食べた。



