溺愛されるオッドアイ


「……はぁっ、はぁ」
「なんでかすりもしねぇんだよ……」

いつの間にそんな汗かいたの?ってくらい息が上がる残りの不良くん。……そろそろいいかな。

「ねぇ、散々手出されたんだし、こっちからもいい?」
「あ?……ふざけんなよっ!!」

挑発するように言えば、また向かってきた。

喧嘩は、同じようにやり返さなくても勝つことはできる。
ただひたすらに、避けて、避けて、避ける。
そして、生み出されたわずかな隙で、足をかけたり、強めに急所をついたり。
何度起き上がってきても、それの繰り返すだけ。
殴るのは簡単だけど小さな子が見てる前で、一方的に殴って倒したりしたら、夢見が悪そうだから。残像にも残るだろうし。

だから殴らずともこの目で見えるスローモーションの世界でなら、この程度の相手に私は負けない──