「奈乃ちゃんの隣を独占する権利を俺にください」
勇ましい表情で大切に紡がれた愛の言葉に、嬉し涙がこみあげてきた。
涙が頬を伝うも私の目元は嬉しさのあまりほころんでいて、私も剣崎先輩の隣にいたいですと切に願いながら大きくうなづく。
「大好きだよ、奈乃ちゃん」
とろっとろに甘い声をささやいた剣崎先輩は、スプーンを握る私の手を手のひらで包んだままケーキを口に運んた。
「おいしい」と満足そうに笑みを深めていて、私まで幸せな気分になる。
「じゃあ次は俺の番だね」
剣崎先輩はケーキの箱とスプーンを私から受け取ると、スポンジに勢いよくスプーンを突き刺した。
あまりに豪快なスプーンさばきに、私の瞳が驚いている。
スプーンの上にはこんもりとしたスポンジケーキと生クリーム。そしてまるまる一個のイチゴまで。
え? ボリュームありすぎ。
私の口に入りきらないよ。
「こんなたくさんは……」
「極甘で巨大な俺の愛、奈乃ちゃんは受け止めきれないの?」
冗談っぽく微笑まれ
「もっもちろん全部食べたいですけど……一口でこんなには……」と、胸まで伸びる髪をオロオロ震わせながら困ってしまう。



