絶対にみんな思ってるよ。
剣崎先輩と奈乃ちゃんって特別な関係?って。
違うの、誤解しないで欲しいの。
話しかけられたのも目が合ったのも、今日が初めてなの。
「奈乃ちゃんのお口に合った?」と剣崎先輩に微笑まれ、ガガガと上昇する頬の温度。
かかかっ、かっこよすぎ。
童話の中から出てきた王子様ですか?
ドキドキが暴れ出しちゃったから、平静を保ってなんかいられない。
高身長の剣崎先輩が、私の机に片手をつき背中を丸めた。
唇はどこに到達するのかなと思えば椅子に座っている私の耳元で、温みのある吐息が耳たぶをくすぐってくるから余計に恥ずかしさがこみあげてくる。
「明日はもっとおいしいお菓子を用意するから、楽しみにしていてね」
口に放り込まれたキャラメルの比じゃないくらいの極甘低音ボイスに、心臓がくすぐられたように震えだしてしまった。
明日も来るの?
ムリですムリムリ。
剣崎先輩をこんな至近距離で拝むのも、クラスメイトに注目されるのも、胸キュン過多で恥ずかしすぎて耐えられないんです。



