「悠聖、いきなり抱きつくなんてご迷惑でしょ」
私は小さな手を掴んで引き寄せようとするが、悠聖は美穂子から離れない。
「やだやだ。だって、美穂子おばさん大好きなんだもん」
「まぁ。ありがとう」
美穂子が悠聖の髪を優しく撫でる。
「里奈さん。悠聖君から聞いてるでしょ? うちに遊びに来たいって言うから預かるわね。十七時にまた連れてくるから」
耳に髪をかけながら彼女が微笑む。今日も服装は目を引く白いワンピースなのだが、その耳元にはまたも不気味な黒い薔薇を模ったピアスが見えた。
(たまたま同じ服装なのかもしれないけど……やっぱり気味悪い……)
私は無理矢理笑みを張り付けると、悠聖を強引に美穂子から引き離した。
「いえ大丈夫です。お子さんもご病気だと伺ってますし、ご主人様の夕飯の支度もあるでしょうし」
「あら遠慮しないでよ、お向かいさんなんだし」
そう言って美穂子は悠聖に手をさしだす。
「結構です。悠聖はこう見えて手がかかるし、ご迷惑おかけしてもいけないので」
「あらぁ、そんなことないわよね?」
彼女が手を差し出したまま、悠聖に視線を向けると小さな手が握り返した。そして悠聖は私と繋いでいた手を振り払った。
「ママ、美穂子おばさんの家行くね。一緒にゲームするって約束したんだ」
いつもならすぐに言うことをきく悠聖が駄々をこねて段々イライラしてしまう。
私は小さな手を掴んで引き寄せようとするが、悠聖は美穂子から離れない。
「やだやだ。だって、美穂子おばさん大好きなんだもん」
「まぁ。ありがとう」
美穂子が悠聖の髪を優しく撫でる。
「里奈さん。悠聖君から聞いてるでしょ? うちに遊びに来たいって言うから預かるわね。十七時にまた連れてくるから」
耳に髪をかけながら彼女が微笑む。今日も服装は目を引く白いワンピースなのだが、その耳元にはまたも不気味な黒い薔薇を模ったピアスが見えた。
(たまたま同じ服装なのかもしれないけど……やっぱり気味悪い……)
私は無理矢理笑みを張り付けると、悠聖を強引に美穂子から引き離した。
「いえ大丈夫です。お子さんもご病気だと伺ってますし、ご主人様の夕飯の支度もあるでしょうし」
「あら遠慮しないでよ、お向かいさんなんだし」
そう言って美穂子は悠聖に手をさしだす。
「結構です。悠聖はこう見えて手がかかるし、ご迷惑おかけしてもいけないので」
「あらぁ、そんなことないわよね?」
彼女が手を差し出したまま、悠聖に視線を向けると小さな手が握り返した。そして悠聖は私と繋いでいた手を振り払った。
「ママ、美穂子おばさんの家行くね。一緒にゲームするって約束したんだ」
いつもならすぐに言うことをきく悠聖が駄々をこねて段々イライラしてしまう。



