白い女

──「うふふっ。そうよ、今は居ないの。でも……いつも私と一緒にいるのよ」

「……そう、なんですか……」

私はそう答えながら全身の毛が逆立ってくる。

どうかしてる
狂ってる。
歪んでる。

美穂子の家族は今は居ないのではなく、もうこの世に居ないのに。


──「前から思ってたけど、やっぱり里奈さんと私って何となく似てるわ」

「何、言ってるの?……全然似てないわ」

──「似てるわよ、私もこっそり調べ物するもの。あなた達家族について……今のあなたみたいに」

「な、何それ……」

──「ふふふ……あともう一つ、調べものする時は、背後には気をつけなきゃね」

(!!)

ゾッとしてゆっくりと振り返れば、キッチンの小窓から覗いている美穂子と目があった。

「きゃああ……っ!」

私は椅子から転げ落ちる。そして人差し指を唇に当て白い歯を見せている美穂子を見ながら、悠作に電話をかけた。