夜明けが世界を染めるころ

「なら良かったです。またなくなったら買ってくるからねー」
リトルとランに声をかけると、嬉しそうに喉を鳴らす。

「お嬢様、そろそろ」
セナが声をかける。

「そうだね、行かなきゃ」

「私も行かなくて大丈夫ですか?」
ユウリは私の専属執事で、基本的にはそばにいる。

「大丈夫。セナがいるし、頼んだ仕事よろしくね」
別でお願いした仕事があるので、それを任せるつもりだ。

「かしこまりました。それではトムさん安全運転でよろしくお願い致します。セナもお嬢様のことよろしくお願いします」

「もちろんですよ」
トムおじさんが返事をする。

「はい。お任せ下さい」
セナも丁寧にお辞儀をし、私をエスコートして馬車に乗せる。自分も馬車に乗り込み、私の前側に腰を下ろした。

「ではトムさんよろしくね!」

「はいよ」
トムおじさんの返事とともに、馬車は静かに街へと走り出した。