夜明けが世界を染めるころ


父が出て行った後、レオに声をかける。

「レオ、ご馳走様。美味しかったよ。デザートのミルクプリン、絶品だった!あれってコンデンスミルク入れてるの?」

レオはにやりと悪戯っぽく笑いながら、皿をさっと片付ける手を止めて答える。
「さすがお嬢様、甘さとコクをプラスしました。あとはシナモンも少々」

「だからかー、また今度作ってね」

「もちろんですよ!……その代わり、味見は抜かりなくしてもらいますけど?」
言いながら、レオは目をキラッと光らせて舌をちょっと出す。あのヤンチャな顔つきに、思わず私もクスッと笑ってしまう。

「ちょっとお願いあるんだけど、騎士団に顔出すから差し入れに何か持って行きたいんだけど頼めるかな」

「もちろんですよ!……俺もつまみ食い担当で行ってもいいっすか?」
手をひょいと挙げ、いたずらっぽくウインクしてくるレオに、思わず頬が緩む。

「ありがとう、来てもいいよ」

「時間があれば俺もいこうかな!そうだ、すぐ行かれます?休憩の時間に合わせてですか?」

「書類仕事片付けないとだから、14時半にお願い」

「了解っす!」
レオは両手をパッと広げてポーズを決め、にかっとさっぱりした笑顔を見せる。
あの無邪気でヤンチャな笑顔に、私もつい頬が緩む。